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食い下がってみる。

 前回の続きなんですけど…、かなり長文になっちまいました。読んでくれる方々には、大変申し訳ございませんです。

 父親の中では、すで に終った話しだったのかもしれないのだが、私の中ではちっとも終わってないので、ちょっとあがいてみたんですわ。

 …って、
 前回から、ちと抽象的な表現になっておりましたので、何の話しだか伝わってないと思うので、いまさらながら補足を。



 話しは 2月中旬ころ…いや、前フリがあったから、1月位までさかのぼる。


 

『ケ○イチ(おいらの本名)は、
 車は普通乗用車じゃなきゃダメなのかぃ?』


…今思えば、ある日突然母親にこんな質問をされたのが、始まりだった。

 

 父親は、誰かから情報を得たいような時には、自分で相手に質問する…ということはまずしない。

 周囲に利用できそうな人間を探し、その人を通して聞き出すことが多い。
 もしくは、自分が『たまたま』目撃した事に、自らの勝手な解釈による尾ひれや背びれをつけ、ものすごい思い込みによる実に迷惑な行動をやっちまったあげ くに、それで相手が感謝しないとへそを曲げる…という困った性格をしている。

 

 …ま、それは置いとくとして…だ。

 普通乗用車ってのは維持費がかかる。だから、車検が迫ってきた今の私の車『ヴィッツ君』を手放し、軽自動車に換えてはどうか…と言う話しに持っていき たかったらしいのだ。

 

 私自身は自動車にステータスだとか、ファッションセンスの良し悪しなんてものを求めるような気はさらさらない。
 自動車はあくまで移動の為の手段であって、自分の足に代わって『ある程度すばやく、安全確実に、目的地に到着すること』こそが重要であると考える。

 もちろん、地球温暖化が言われている中なんで、燃費が良ければなお良いわけなんだけ れども、基本的には、

 

『走ってくれればそれでいい』

 

…ってのが、私の考え方である。

 

 よって、軽だろうが、普通乗用車だろうが、ミニカー(50ccの自動車ね)だろうが、トゥクトゥクだ ろうが、雨風しのげて、ちゃんと走ってくれるんなら、なんだって構わんのだ。

 

 …が、私が今のヴィッツ君を購入したのは、ほとんど自分の意思ではない。

 

 最初に乗ったのは中古のマーチ。
 私は別にそのままマーチに乗り続けていても良かったんだが、再就職したのをきっかけに、父親から、

 

『車は買わないのか、いつ買うんだ、やっぱり買うよなぁ、買うんだろ?』

 

…という洗脳に近いものを受けて、自分でも気がつかないうちに中古車展示即売会の会場に足を運んでしまっていたのだ。…なんとも恐ろしい家庭である。

 

 …ちと話は変わるんだけども、
 そのとき勤めていた事務所には、腰を痛めていて通勤に難儀している70過ぎのご老体が、私の直属の上司として勤務してまして。
 私は時々、その上司の帰りの安全のため、上司の自宅近くまで車でお送りする任を受けていた。腰が痛い…ってのは、自分も腰に爆弾を抱えているので、その痛 み、苦しみはよ~く分かる。

 

 …となれば、車を選ぶにいたっては、おのずと条件がついてくる。

 あまり車高の低い車は乗り降りの際に腰に負担がかかるし、軽自動車の安っぽい硬いシートでは、路面のデコボコの振動がもろに腰に来る。

 …ってことで、
 ある程度天井が高くて、シートに座る時に負担が少ないように、シートはできるだけ座りやすい高さにあること。シートにはある程度クッション性があって、サスペンショ ンにも余裕がある車…というような条件を考慮して、自分で出せる金との兼ね合いで選んだ結果、結局候補がヴィッツくらいしか残らんかったのだ。

 

 そういう過去もあったし、自分の車に対する考え方というのもその言葉にこめて、

 

『別に普通乗用車にこだわってはいませんが』

 

…と、そのときはそう答えたわけだ。

 

 

 その後、特に音沙汰はなかったので、車検もそろそろ近いこったし、そろそろ車検の予約を…とか考えていたんですけどね。どうやら水面下で、軽自動車に買い換える話は進んでいたらしい。

 

 2月も中ごろ、父親と付き合いのあるディーラーの担当者が家にやってきて、話の流れから車の買い替えの話が出たらしく、

 

『お前の車、見て(査定して)もらうから、車の鍵、貸してくれ』

 

…と、寝耳に水といった感じで言われたもんで、頭の回転が 落ちている私としては、チョイとパニクってしまったわけですな。

 

 父親が言うには、たまたま別の用事でディーラーさんが来たので、ついでに査定をしてもらっただけで、別に深い意味はない…ということだったんだけど…。

 深い意味も何も、何で当の本人に何の話もなく、いきなり査定するところまで話が進むんだ…と、いくら温厚な私でも、そりゃちょっとキレますわね。
そういう話があるんだったら、ちゃんと当人を間に入れてもらわんと、納得できないでしょうが…とね。

 ついでに言うなら、今まで自分が乗りたいと思って選んだ車なんてなかったし、今回もまた勝手に決められたり、選択の余地がなかったりするのは勘弁願いたい。
この機会に、次に買う車くらい自分に選ばせてくださいよ…と、珍しく声を荒げて抗議したわけです。

 

 それで、次からはちゃんと間に入れてもらって、相談しながらやりましょう…ということで話はまとまったかに思えた。

 

 

 その数日後、査定の結果が出たらしく、その金額があまりに低い…ということからか、今回はヴィッツ君の車検を取って、乗り続けてもらうことに決定した… という話をされたわけだ。

 

 …またか。
 また、当人抜きで、勝手に話を進めて、勝手に決めたんか。
 私の言葉は、私のお願いは、完全に無視ですか。

 勝手に買い換える話を決めて、本人の意思を無視して勝手に話を進めて。
 勝手に査定して、査定金額で勝手に判断して、本人の意思を確かめることなく、この話は始めから無かったことにしろ…ってか。

 

 まぁ、銭金の問題はやむを得ん。その点についてとやかく言える立場じゃない。
 けど、その話で振り回されて、しかも話が決まるときには本人抜き…って、いくらなんでも人を馬鹿にしすぎだろう。

 失望したねぇ…、このときはホントに失望した。
 身勝手にもほどがある。人を散々振り回しといて、無かった事にしろだぁ?

 

・・・・できるかぁ!!

 

 というわけで、少々あがかせてもらった。

 

 車の下取り価格の相場ってのを知るために、ネットの一括査定を使って調べて、一番いい値をつけてくれそうなところを選び出し、査定 に来てもらうように頼んだ。今の私にできる精一杯の抵抗手段だ。

 父親あわてましたね~。
 父親の中では、もう話は終わっていたわけだから、何で今更車の買取に人が来るのか…ってね。

 それで私が出る前に査定に来た人を捕まえて、今頃何しに来やがったってな剣幕で、手前勝手な理屈を並べ立てて追い返そうとしてたんだわ。

 そこへ私が割って入って、査定に来た人に事情を話して、何とかいい感じの値段でお願いします…と深々と頭を下げて、その姿 を父親に見せつけたわけです。

 

 人の気持ちを踏みにじる人は、どんなに金を持っていようが、仕事上手だろうが、『人との心のつながり』と『信頼』という本当の財産は手に入れられんの だ。それは社会的関係だろうが親子関係だろうが変わらん事。

 
 

 そんなことがあったその日の夜。

 

『もう一度車を査定してもらって、高いところに買い取ってもらって、中古の軽自動車を買うことに決定しました』

 

 …それでもまだ本人抜きで勝手に決定するんかい…、とは思ったものの、一度は無かった事になった話しを、あることにしなおせた…というのは、小さいながらも、あが いた甲斐があったというものかなと。

 
 

 そんなこんなで、来週の木曜には、うちに中古の軽自動車がやってくることになりました。
(査定から売却、買う車の見積もり、商談、契約までに要した時間は、正味 8時間ほど…。何だこの異様なスピードは…)

 

 

 というわけで結論。
…いやぁ、あがいてみるモンですねぇ…。

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